つくり手の思い:龍野乃刻

製法とこだわりが生んだ、本物の美味しさ。 監査役 牛尾 広平

写真イメージ:会議風景

日本の味とも言える醤油、中でも淡口醤油は京料理・日本料理の美味しさを演出できる唯一の醤油として愛用されてきました。
この淡口醤油をつくり続けて340年、「龍野乃刻」の研究開発は、これまでの評価に満足することなく、究極の淡口醤油をつくるという、トップメーカーとしての誇りと使命を原動力にスタートしました。
しかし、「究極の淡口醤油」とは?最初に出会い、また、最も重要な命題でした。淡い色と深い味わいを追求する。淡口醤油醸造での永遠の課題に真正面から取り組むことこそ、その答えにつながるのではないだろうか。淡口醤油の伝統を忠実に守りつつ、麹菌や酵母の働きを一から見直し、熟成技術にこだわることで道は開けると確信しました。
甘酒をもろみの熟成中と熟成終了後の二度にわたり、たっぷりと加える。新技術・甘酒二段仕込みを生み出すことができたのです。
先人の技にさらに磨きをかけることにより、完成した「龍野乃刻」は淡口醤油を超えた淡口醤油になったと自負しています。
芳醇でまろやかな味わいをぜひ堪能していただきたいと存じます。

原料生産者との信頼関係があってこそ。 専務取締役(生産本部長) 薦田 裕

写真イメージ:小麦畑

誕生以来ずっと、国産原料を使っている「龍野乃刻」ですが、その後、目に見える地元(播磨地方)での原料調達を少しずつ進めてきました。
そして2009年の製造分より、大豆、小麦、米、塩、水など、すべての原料を選び抜いた播磨産に切り替えることができました。
高品質の淡口醤油醸造には、良質な原料が不可欠です。そして良質な原料の栽培には生産者の熱意と意欲が大切です。
中でも、小麦栽培を成功に導いたのは毎月実施される圃場(ほば)巡回システム。農業改良普及センターが中心となり、私たちも生産者の方と一緒に参画しています。生産者はお互いの栽培手法を見ることで切磋琢磨しながら、私たちもお互いの顔を合わせることで生産者との間に信頼関係が築け、良質で安心・安全な小麦生産につながっています。
これからも、地元生産者との信頼関係を大切にしながら、美味しい醤油づくりのための原料調達を続けていきたいと思っています。

醤油の醸造とは、微生物を使いこなすこと。 製造部 副部長 高橋 和宏

写真イメージ:微生物

ヒガシマル醤油の醤油の品質がどのようにしてできているかを、まず皆さんに知っていただきたい。私たちが一丸となって、醸造にあたっているのはもちろんですが、実際に味を決めているのは、ヒガシマル独自の微生物(麹菌・酵母菌・乳酸菌)なのです。
私たちの仕事は、これら微生物の力を最大限に引き出すにはどうすればよいかを見極め、その環境を整えることにあります。原料の大豆・小麦は、その年の気候によって厳密には少しずつ成分が違い、大豆の蒸し上がりひとつをとっても、微妙に異なります。
一年に一度の「龍野乃刻」の醸造は、その年の集大成と位置づけて取り組んでいます。厳選された播磨産原料を用いて、微生物のささやきを感じながら、醤油づくりの長い歴史と先人から引き継いだ経験に基づく微生物管理技術により、最善を尽くして仕込んでいます。
今年の「龍野乃刻」諸味も、微生物の力を借りて順調に発酵・熟成中です。